風見鶏はどこを向く?

Twitterより深い思慮と浅い現実味を目指します fhána/政治/放送

電子関所の妙

 鉄道系ICカードを使った改札の仕組みを見て、「これって"電子関所"じゃん」と、それも電撃が走ったように、感じたのである。関所は渡るための札を必要とするが、ICカードってまさにその札なのだ。つまり、今までは(もしくは、今も)関所を通る度に関所手形、いわば「通行券」を出していたようなものだが、それではあまりにも非効率すぎる、と考えたのだろうなあ。高速道路のETCもたぶん同じ発想ではないだろうか。
 しかも関所なのに、昔の一本化されていた関所とは異なって、ある人には開かれ、またある人には開かれない。この「開かれない」ということは、閉ざされている訳でもないのだ。電車を使わなければ、別にその関所を通らなくたっていい、高速道路を使うなり、自転車を使うなり、最悪の場合歩けばいいので。その意味では、関所はある意味消滅したようでいて実は高度に進化して生き残っているように思われる。
 この現状は、一元的なサービスでキャッシュレス化を進める中国とは対称的なものだと言える。中国では屋台も電車もレンタルバイクも飯の注文もすべてスマホQRコードを読み取らせているので、ある意味スマホが関所手形と化しているが、日本では様々な関所に様々な関所手形があって、これは中国の人々から見て「面倒くさいな」と見られるのだろうか・・・・・・。などと、電車通学を始めて思った。